自分の考えをうまく伝えるのは超重要なスキルです。
仕事だけでなく、人とのコミュニケーションの基本です。
私は弁護士として仕事していますが、仕事上でも本当に大切。
本ブログのテーマである転職でももちろん自己アピールのために大切です。
しかし、伝えるということが簡単かというと簡単ではありません。
本当に難しい。
その伝え方を気軽に学ぶ方法として「伝え方コミュニケーション検定」という資格の勉強があります。
「性格統計学」をもとに世界初のコミュニケーション支援クラウドアプリ「伝え方ラボ」を開発した株式会社ジェイ・バンが提供する検定とその講座です。
本記事は伝え方コミュニケーション検定・初級の受講体験談です。
この講座では、検定試験を受けるだけでなく、検定講座で心理学に則った伝え方が学べます。
▼公式サイト
1 伝え方コミュニケーション検定・初級ではこんなことが学べる
外出せず3時間で履歴書に書ける資格がとれる!伝え方コミュニケーション検定
「伝え方コミュニケーション検定」は、検定といってもテストを受けるだけの資格試験ではありません。
テキストとウェブ動画の講座がきちんとついてきます。
動画時間は約2時間20分、初級テキストは19ページです。
講座を受けて、検定試験も受検しました。
満点で合格。
簡単です。難しくありません。(←この表現は講座受講の賜物です)
(1) 100点満点合格者が説明する講座の内容
伝え方コミュニケーション検定のポイントは、学んだことを日常生活ですぐに実践できる!ということですね。
難しい心理学の本を読んだけど、生活でどう活用できるかはわからない、、ということにはなりません。
ア 講座の概要・目的
よりよい人間関係を築くため、性格統計学をもとに、相手に伝わる「言葉の選び方」について学ぶ
(テキスト2ページ)
人にはコミュニケーションスタイルが4タイプあると整理し、初級では2タイプを学びます。
この講座を受講すれば以下のことがわかります。
- 相手に合った伝え方
- 相手からのメッセージの受け止め方
- 他人との関わり方
- 他人の褒め方、教え方、励まし方
これらを習得すると、仕事や家庭、生活全般で活かせます。
本講座の学習ポイントは3つ。
- 自分自身の伝え方の傾向を知る
- 他の伝え方があることを知る
- 他の伝え方もできるようになる
これらはなかなか興味深い内容です。
なんとなく薄々気づいてるけど、という内容かもしれません。
イ 「話し方上手」と「伝え方が上手」の違い
似ているようで全然違います。
話し方が上手とは、主体が話し手にあります。
お笑い芸人等の「話が面白い」というのが具体例です。
伝え方が上手とは、主体が聞き手にあります。
聞き手が理解しやすい、共感してくれる。行動につながる。こんな結果につながるのが「伝え方上手」です。
ウ なぜうまく伝わらないのか
誰にでもある苦いコミュニケーションの失敗の例です。
- 内容を的確に伝えられない
- しっかり伝えているのに理解してくれない
- 自分の意図と違うニュアンスで受け取られる
- よかれと思って言ったら相手を怒らせた
- 同じことを何度言っても動いてくれない
(初級テキスト)
なぜこんなことが起きるのか?
これは「コミュニケーションギャップ」により生じます。
話し手と聞き手との間で考えていることが違っています。ズレているのです。
これがコミュニケーションギャップ。
人間関係のほとんどの原因はコミュニケーションギャップによって生じています。
深刻です。
過去は対面・電話が多かったのでコミュニケーションギャップが生じにくかったのですが、現在はメール等が発達したので相手のことを知る機会が減り、コミュニケーションギャップが生じやすくなっているそうです。
テレワークも考え物ですね。
とはいえ、今後「会話は全て対面にすべきだ!」とはなりません。
しかし、コミュニケーションの重要性は低下しません。
対人関係のスキルはいつだって重要です。
エ 的確な用件の伝え方にはプレップ法
仕事等で確実に伝えたいことを伝えるための方法は「プレップ」(Prep)法。
これは、p・r・e・pの順番で伝えよ!ということです。
以下の順番。
①Point(結論)
②Reason(理由)
③Example(具体例)
④Point(まとめ)
具体例はこうです。
①私はバナナが好きです。
②なぜなら、美味しくて、食べやすく栄養価も高いから。
③例えば、スポーツのときに持ち運びしやすくて手軽に食べられてすぐにエネルギーになる。
④だから、私はバナナが好きです。
オ 人間関係がうまくいく・やる気を引き出す「伝え方」を本講座で学ぶ
「言ってることはわかるけど、なんかむかつく」
こんな言い方は、伝え方がイマイチだということです。
本検定では、こうならないように相手にきちんと動いてもらえる伝え方を学びます。
相手に「気持ちよく響く言葉」を選ぶということです。
そうすれば人間関係がよくなり、他人が動いてくれる。その結果、結果が出る。
カ 人によって聞こえ方・受け止め方が異なる
ここでアンケートです。
上記画像で色合いはAとBどちらですか?
私は、Aに見えました。
欧米でこの色の見え方のアンケートを取ったところ以下の結果でした。
白と金…75%
青と黒…25%
しかし、日本で色々な人に聞いてみると、「青と黒」と答える人が9割くらいなんだそうです。
これくらい人によって世界の認識の仕方は違うという例でした。
それくらい外界の認識が違うため、言葉の受け取り方も人によって大きく違っています。
人によって受け取りが違う、ということを考えて自分が他人に何かを伝えるにもやり方があるのではないか、と考えられます。
伝え方は1つではありません。
自分が言われるなら上記の2つのうち、どちらの方が「響く」でしょうか。
これも人によって違いがあります。
私は「きれいになるから磨こうね」の方がいいかな。
パワーアップする感じがいい。
虫歯は嫌だけど、なんか後ろ向きな感じがします。
体験受講の人も同じような感想を述べていました。
私がアスリートだとしたら、トレーニングも「怪我防止トレーニング」よりも「スピードアップトレーニング」の方がやる気が出ます。
人によっては「きれい」という部分に着目し、人によっては「虫歯」という部分に着目します。
子供に歯磨きをさせるときには、子供にとって響く伝え方を使う方が効果的です。
講師のお子さんは、「きれいになるから磨こうね」の方が響く子だったそうです。
このとおりタイプには2通りある。
①希望型 「きれいになるから磨こうね」
②慎重型 「慎重型」
割合は50:50くらいだそうです。
それぞれの特徴は次のとおり。
私は自分が慎重型と思っていましたが、希望型だったようです。
自分のことも勘違いしていた。
それも問題ですが、対人関係で問題なのは、自分にとって響く言葉が他人にも響くと思い込むことです。
「うまくいくよ」と言う方がいいのか、「失敗を避けられるぞ」と言う方がいいのか、人によって違うのです。
講座を受講すれば、「自分はどちらかな」と考えることができます。
動画の中で体験受講している人の感想を聞いて「自分もそうだな」と共感できたりします。
大切なことは、相手に響くスタイルで訴えかけることです。
それが上手な伝え方のスキルです。
ただ、相手のタイプがわからないこともある。
その時はどうするか。
両方のスタイルで呼びかけるのです。
まず、「きれいになるから歯を磨こう」と言った後に「歯を磨かないと虫歯になるよ」と両方言ってみてどちらかひっかかればいいという作戦です。
キ 5つの心理法則
最初の①~③は受け止め方の心理法則。
④と⑤は伝え方の心理法則。
① ストレスは、理由がわからない恐れと嫌悪感をもったときに起こる
たとえば、職場で、いつも挨拶してくれる同僚にある朝挨拶した。ところが、その同僚は挨拶を返してくれなかった。
「え?無視?!私何か悪いことした!?」というようなストレスです。
このストレスは、相手との違いがわかるだけで解消できます。
相手が希望型か慎重型かわかればこのストレス解消に役立ちます。
② 人は他人との関係において、無意識に感情のバランスをとろうとする
人は以下2つでバランスを取るそうです。
- 好意の互恵性
- 嫌悪の返報性
他人に好きと思われたら相手のことを好きになるが、嫌われてると思えば相手のことを嫌いになる。
これもなかなか深い。
<嫌な言い方をされた時の対処法>
自分にとって嫌な言い方をされた時、マイナスに捉えず、相手は「タイプが違う人」と考え、苦手意識を持たないように気持ちを切り替えましょう。なぜならその苦手意識や嫌悪感が相手に伝わり、嫌悪の返報性の心理がはたらき相手も自分に対して嫌悪感をもち、悪循環になるから。
(テキスト11ページ)
相手はタイプが違う人なのだ、とポジティブに受け止めるようにしましょうということです。
③ 自己肯定感の高さと、人間関係のよしあしは比例する
自己肯定感と「自信過剰」とは別です。
自己肯定感は自分を大事にする前向きな考えです。重要。
講座を聞いてみて、うーむ。私は自己肯定感がそれほど高くないようです。
どうしたらいいのか。
自己肯定感を上げるには自分を知ることが大事なんだそうです。
自分を知らないと、他人と自分を比べて悩んだり、他人に厳しくなったりしてストレスを抱えがちなんだと。
そうなのか。自分を知って認めてあげるのが大切です。
④ 人は、役になりきる(演じる)ことで無意識に言葉や行動も変化する
「地位が人を作る」というやつです。
人は、違うタイプを演じることで言葉づかいやリアクションを変えやすくなる。
したがって、自分のタイプを変えるのではなく、一部しゃべり方を「演じ」て他人に響くように伝えることができます。
⑤ 成功体験は、脳に”経験”という記憶として刻み込まれる
これは上記④と連動しています。
演じてみてうまくいくと、それが記憶され、自信がつくのです。
また、苦手な人の伝え方をうまく受け止めることができるようになると、それも成功体験として残ります。
ク 学んだことの効果的な活かし方
この初級検定講座の内容を活用するテクニックと心理効果。
① 肯定否定法
相手の話を共感・肯定的に受け止めた後、逆説で否定し、自分の意見をいう話法。
相手から「それって、難しいんじゃない?」と聞かれる。
それに対して、こう答える。
A 「そんなことないよ。簡単だったよ。」
B 「そう、私も最初はそう思ったけれど、意外に簡単だったよ。」
Bが肯定否定法の例です。
「そう、私も最初はそう思った」でまず共感します。
その後、「けれど」で逆説を入れます。
そして、「意外に簡単だったよ」と自説を相手に伝えるのです。人によっては「難しくなかったよ」の方が響きます。
これは伝え方の良いテクニック。
② 時間経過の効果
最初は受け入れられない話でも、時間経過とともに冷静に判断できるようになり、聞く耳をもつ心の変化。
ある提案をして最初は断られたけれども、時間が経って聞き手が感情と内容を分離し、やがて感情が弱まって情報内容が残る、という効果です。
人は未知の情報に抵抗する本能が働き、最初は感情的に拒絶しがちなため、このような効果が生じるのだそうです。
人は、初めて聞いたことをすぐに納得して受け入れるわけではないということを知るべきです。
ポイント。
- 時間
- 根気
- タイミング
- 相手に響く伝え方
- 断られる勇気
(2) 伝え方コミュニケーション初級検定講座を受けた感想
先生の話し方は穏やかでよい感じでした。
倍速機能があったらいいなと思いました。私は普段倍速で見聞きすることが多いからです。
「自分がよく使う表現」は、いざ言われると自分はどっちを使ってるのだろうかとよくわからなくなりました。なので、講座中のトレーニングのところはうまく記入できませんでした。難しい。
自分で自分をきちんと把握・分析できているかは謎です。
希望型と慎重型は、相手に合わせて言葉を選ぶのがよいとのことですが、どうやって他人のタイプを見極めたらいいのかを知りたくなりました。
ストレス解消にも役立つとのことなので、見極め法は大事ですね。
「ピンクの人と紫の人」の、発信者と受信者の人のそれぞれのストーリーが、深かった。すごいシンプルな抽象化された内容ですが、そうだよなあと思いました。
この講座を受講して、まずは自分と他人のコミュニケーションのタイプを観察しようという気になりました。
重要な第一歩です。
2 伝え方コミュニケーション検定はメディアでも取り上げられている
伝え方コミュニケーション検定講座は、どこかの教室に行く必要はなく、ウェブ上3時間の受講で完結します。
家庭(子育て・夫婦関係)や職場での人間関係で役立つよう考慮された講座です。
テレビでもその手法が紹介されています。
2021年1月8日のフジテレビ「ノンストップ!」でテーマを「夫婦のコミュニケーション」として「伝え方コンサルティング」の風景が取り上げられました。
他にテレビで紹介された例はこちら。
NHK全国ニュース「おはよう日本」で大反響!上司と部下の関係改善に役立つ!
このNHKの紹介では、上司と部下の関係を改善するための取り組みが紹介されています。
「伝え方コミュニケーション検定」を開発した会社がコンサルティング会社として登場しています。
人によってコミュニケーションのスタイルが違うので、それを把握したうえで相手にメッセージを伝達するのが大事だと説かれています。
フジテレビ「ノンストップ」我が子に響く言葉
フジテレビ「ノンストップ!サミット」放送で大反響!子育ての悩み解決メソッド!
性格統計学をもとに、子供のコミュニケーションタイプに合わせた伝え方を使って効果アップ!という取り組みの紹介です。
▼公式サイト
伝え方コミュニケーション検定・初級 :1万3200円
伝え方コミュニケーション検定・中級 :3万3000円
3 心理学やコミュニケーションのハウツー本を読むより具体的・実践的
伝え方コミュニケーション初級検定講座では、あれこれとたくさんは学びません。
コミュニケーションの基本として、「人によって認知スタイルが違うことを知る」というのがこの検定講座の核心といえるでしょう。
これだけ知って直ちに日常生活が激変したりはしません。
しかしながら、初級のこの核心的知識は、伝え方の基礎となるものであり、この理解なくしては先に進めません。
講座のよいところはわかりやすく実践的であることです。
社会心理学者の本で興味深いものはたくさんあります。
しかし、日常での「伝え方」までは書かれていません。
また、ハウツー本は、心理学的裏付けが乏しい「著者の体験に基づく思い込みテクニック本」が多く見られます。
伝え方コミュニケーション検定の講座は、こうしたデメリットを克服したよい講座だと思いました。
以下のような人におすすめです
- 自己肯定感を上げたい
- 子のやる気を引き出したい
- 人間関係のストレスから解放されたい
- 就職・転職で自己アピールを上手にしたい
- 子育て、親、夫婦関係に悩んでいる
- 部下との関係に悩んでいる
私が勧めるのは、学ぶ内容があるからであって、「資格が取れるから」ではありません。資格ゲッターには違うかもしれないですが、私は資格それ自体ではなく習得できる内容に注目しています。
もちろん、この講座を受けただけで完璧な伝え方ができるようになりません。
合わない人もいると思います。他にたくさん学ぶ方法があるので、全員がこの講座を受講すべきとは思いません。
受講すべきなのは、伝え方コミュニケーション検定講座に興味がある人だけでよいと思います。何を学ぶかは人それぞれですからね。
少し興味がある人は、初級は基本的な考えを学ぶ内容でテキストも20ページ未満で軽い内容ですので、「なるほどな」と思うところがある、学びのある内容だと思います。
▼公式サイト
伝え方コミュニケーション検定・初級 :1万3200円
伝え方コミュニケーション検定・中級 :3万3000円
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