英語が得意でない人が英語面接を受ける。
どうしたらよいか。
とっておきのアドバイスをしましょう。
それは、「質問をして面接官に喋らせなさい」です。
これはシンプルですが実に効果的です。
なんで効果的かといえば、以下2点の重要ポイントを履践することになるからです。
- 自信のない自分の英語スピーキングの時間を減らせる
- 質問をして面接官に喋らせるのは心理学的に面接突破に役立つ
成功実績あり。
私は英語面接はこれで乗り切ってきています。
1 英語面接で喋れないなら無理しない
英語が堪能ではない人にとって、ぱっと聞かれて一番不安になるものは、スピーキングでしょう。
自らの売り込みを英語でするなんて狂気の沙汰としか思えないほど大変なわけです。
「言いたいことをきちんとしゃべれるのか」「思ったことを伝えられるのか」などなど、心配は尽きません。
そして、英語がそれほど得意でなければ、話せばそれがバレてしまいます。
少しならいいですが、意味不明な英語を長々話していれば、面接官の印象は悪くなるでしょう。
(1) 自分が喋る時間の割合を減らす
自分の拙い英語力に焦点が当たってしまうのは良くない。
簡単な解決法があります。
喋る回数、時間を減らせばいいのです。
どうするか?
質問をして、面接官に話させましょう。
1時間の面接があれば、面接官と応募者の話す時間の割合を、30分:30分にするのではなく、40分:20分、45分:15分と、面接官のしゃべる割合を増やせば、自分の英語を話す時間は減ります。
話す回数も少なければ、ボロも出にくい。余計なことを話さないのが肝要です。
日本語でも余計なことは話さない方がいい。まして苦手な英語でやるのは得策とはいえません。
自分が苦手で相手が得意なことは相手に任せましょう。
相手とは、面接官です。英語面接をやるくらいだから英語は大の得意です。得意も何もネイティブスピーカーである場合もしょっちゅうです。
(2) 質問に答えるよりも自分から積極的に発言して質問する方が簡単
英語が苦手な人は、英語で質問をすることについて、「え?自分から質問するの??英語しゃべらないといけないから大変じゃん・・」と不安になるかもしれません。
この不安はよくわかります。
しかし、以下AとBでは、どちらの方がきついですか?
A:予め自分で用意しておいた英文を喋る。
B:相手からの英語での質問を聞いた上で英語で回答する。
これは言うまでもなくBの方がきついです。圧倒的にきつい。
質問に答えるには、リスニングだけでなくスピーキングも必要であり、そのスピーキングには事前準備がうまくできるかわかりません。
また、英語が苦手な人はスピーキングを不安視するかもしれませんが、リスニングもきつい。リスニングの方がきついかもしれません。
英語面接では、リスニングは超重要です。
言っていることがわからないのは大問題です。
スピーキングがそこそこできる場合、リスニングの方が難易度は上がります。スピーキングは自分でコントロールできますが、リスニングは自分ではコントロールできません。相手は一方的に話してきます。ゆっくりとは限りません。早口かもしれません。アメリカ英語やイギリス英語ではなく、シンガポール、インドの英語でなまっているかもしれません。聞いたことのない表現も出てきます。
英語力という観点ではなく、面接そのものという観点からすると、面接官の質問が理解できないままでいるのは、重大な問題を抱えることになります。
質問の意図に沿った回答ができないのです。
ロバート・ウォルターズのエージェントの方がこう教えてくれたことがあります。
「聞き取れなかったら必ず面接官に確認するようにしてください」
なぜか。
「質問の意味がわからないまま回答すると、質問内容とはずれたことをしゃべることがよくある。その場合、面接官は、英語力の問題というよりも質問に答えてくれなかったと思ってしまいます」
これは致命的な問題です。
なので、以下のようなリクエストは本当に大事。
- 「もう一度お願いします」
- 「ゆっくり話してもらえますか」
- (電話の場合は)「回線の調子が悪くて聞き取りにくいです」
外資求人に特化した転職エージェントならではのアドバイスでした。
2 英語面接でも質問をするのは効果的
だいたいの人は話好きです。話してればうれしい。面接官がうれしくなれば面接突破の可能性も高まる。
いいこと尽くめ。
心理的にもこれは効果的な面接突破術です。面接官にしゃべらせていい気になってもらいましょう。
転職面接を通過しやすいのは話し上手ではありません。聞き上手が転職面接を通過するのです。
3 転職活動でインド人との英語WEB面接を質問で切り抜けた体験談
ある外資系企業に応募した際のインド人との面接の体験談です。
テレビ電話でインド人と1:1で面談しました。言語は英語です。
この時もロバート・ウォルターズから応募した外資系企業の面接です。
ロバート・ウォルターズ(1) テレビ会議での英語面接(インド人)は本当にきつかった
英語が非常に聴き取りにくく、面接が始まって早いうちに「もうダメだ・・・」と思ってしまいました。
インド英語の発音もあるのですが、web会議システムの音声もよくなかったのです。
音声の調整の仕方を事前に知っておくべきでした。
音質は本当に重要です。全然聞こえ方が違うのです。
インド英語発音×イマイチな音声
という掛け算でリスニングで苦労しました。
「簡単な自己紹介をしてください」とか「なぜ転職しようとしているのか」くらいの簡単な質問は理解できました。
しかし、これらについて答えた後に追加で応用的な質問をされると理解するのが相当に難しかったです。
(2) 英語面接でリスニングができないのは致命的
上述したとおり、ロバート・ウォルターズの方から「わからなければ聞き直す」ようにアドバイスを事前に受けていました。
しかし、聴き取れないものがあまりに多かった。。
聞き直す回数もそこそこの回数になってしまった、ということで、途中からは質問を推測して答えてしまいました。
リスニング力がもっと高ければもう少し聴きとれたのかもしれません。しかし、ちょっとやそっとのリスニング力の向上では太刀打ちできないだろうなぁというほど聴き取りに苦労しました。
この面接を受けた当時はTOEICの点数は900点超でしたが、リスニングについては惨敗でした。
面接の前に以下の書籍のCDでインド英語にちょっと慣れていったつもりでした。
インド英語を事前に予習で軽く聞いておくくらいでは歯が立ちませんでした。
根本的な英語力が必要だなぁと痛感させられました。
単語・文法の力がもっとあればリスニングにも当然好影響があったはずです。
“bureaucracy”
面接官は、この単語を使ってきました。「え?何?」と思って聞き直したら、他の簡単な表現を使って言い直してくれました。
この単語を知っておけば、楽になったはずです。
英語面接では英語の実力が大事と痛感しました。
(3) 質問サバイバルモードに切り換えてしのいだ
面接の後半は、聴き取れた単語に反応するようにしてました。なんとか面接に踏みとどまるための最低限のサバイバルリスニングモードに入るようにしたのです。
また、「何か質問ありますか?」パートに突入したので、こちらからたくさん質問して面接官にしゃべらせるように努めました。
インド人なら多弁だろうと思っていました。よくしゃべってくれました。インド人らしい押しの強い感じではないくてよかったです。
すぐ終わったら簡単に落とされる、と思ってたくさん質問しました。その結果50分間超を超える面接になりました。とても疲れました。
(4) 地道な英語力向上が英語面接には大事
この経験から、インド人面接対策として何をやればいいか。と考えました。
地道に英語力をつけるしかないなあ、と思いながらその面接の日は力なく帰路に着きました。
疲れ果ててその日は終わったものの、そのビデオ会議での英語面接は通過でした。面接がうまくいったかどうかはわからないものです。
「面接では積極的に質問をする」という作戦が功を奏した事例といえます。
4 英語が話せない人が転職で英語面接に備えるには
英語に自信のない人が英語面接で戦うには万全な準備が必要です。
①英語力を付ける
これはもう当たり前です。地道な努力が欠かせません。
努力の仕方が不安な人は金と時間をかけて英語コーチングを活用してトレーニングの仕方を学んでください。
②質問の重要性と面接突破の心理学を知る
面接は面接官に好印象を与えて勝利を勝ち取る心理戦です。正しい知識を身につけましょう。
英語力の乏しさを補ってくれます。
③質問を準備せよ
英語面接でする質問は、予め自分で作成できます。短いシンプルな英文での質問を事前にたくさん用意していって面接に臨むのです。準備しておけば間違いも少ないし、質問内容を吟味することもできます。
外国人の面接官が、どわーっと英語でしゃべる。ところどころ何となく単語が聴き取れるが、何を言っているのか正確にはわからない。
相手がしゃべり終えたら自分がしゃべるターンがやってくる。
そんな時はどうする?
事前に用意した質問を繰り出すべきです。
しかし、あまりにも関係ない質問をしたら印象が悪い。
外国人面接官「ビジネスで重要なのは信用だ」
応募者「御社で活躍している社員はどんな人ですか?」
上記のようなやりとりだと全然かみ合っていない。
質問は、相手の話題に関連する質問をすると好感度が上がります。
強引にでも相手の話したことに関連付けるようにします。
たとえば、外国人面接官がどこかで、”communication”というようなことを言ったことが聴き取れた。
そうした場合、コミュニケーションに関係するような事前質問をぶち込みます。
突然質問をすると唐突でつながりが悪いですし、By the way, と言って質問をしても流れが悪い。
そこで、以下のような何となく話題が続いてそうなフレーズを使う。
“When in comes to communication, I have a question for you.”
“As for communication, I have a question for you.”
“As you mentioned communication, I believe it is essential in a good team. I have a question about communication.”
話題がつながっていることを示してから、自分が事前に用意したコミュニケーションに関係してそうな質問を繰り出すのです。
質問を繰り出せば、相手がしゃべってくれる。
④英語が得意な転職エージェントの協力を得よ
私は、外国人に模擬面接をやってもらったり、英文レジュメを直してもらったりしています。
上記③で作った質問を見てもらうのもいいでしょう。
英語が得意なエージェントはたくさんいます。
不安な英語面接に十分なサポートを得ましょう。
無料登録して、外国人の転職エージェントと英語で話して、必要なら模擬面接をやってもらうのです。
これだけで英語が不得手なライバルに差が付けられます。
私は、外国人との英語面接が予想できた場合、面接日をなるべく先にしてもらい、面接日までの間にこれまで無視していた外国人転職エージェントからのメールに返信して、「その求人情報について聞かせてください」と言って面談を設定して英語面接の練習したことがあります。
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