転職面接で外観や服装は、自らの印象を決定づけます。
服装・外観に気を遣うことは、大きな減点を避ける(面接官による心理的足切りに遭うのを防ぐ)だけでなく、自然とポジティブな印象で加点させる可能性があり、超重要です。
新卒面接と違い、転職面接では面接官が面接の素人である場合が多いです。
面接慣れしていない経験の浅い人は、第一印象で応募者の性格などを決め付けがち
(細井智彦『転職面接突破法―10万人が受講した究極メソッド』(高橋書店、2011年)25ページ)
こうした特徴を転職活動では念頭に置くべきです。
これは、とても利用しがいがあります。つまり、外見に気をつけるだけで、他の応募者と差がつけられるのです。
dodaに相談にいくと、「服装チェック」というチェックシートがもらえます。また、「不採用理由 実例集」という、読むと「おお」と思えるものももらえます。
それに則ってどんな服装がよいか説明します(本記事は基本的には男性向けです)。
1 転職面接の服装の基本
転職面接用服装の基本的な考えです。
(1) 清潔感
一番のベースです。
「汚い」と感じられたらそこで試合終了になってしまいます。
(2) きちんとした印象を与える
「面白い人」と「いいかげんな人」を混同してはいけません。
ある金融機関を多く顧客に持つ法律事務所が、採用したい新人弁護士の服装についてこう説明していたことがあります。
「銀行員と同じレベルのしっかりした印象」
法律事務所によって抱えるクライアント層が違い、中で働く人の服装も異なりますが、基本はきちんとしたものがよいと思います。ミスがない。
(3) 好感が持てる
転職面接は、人事がすることよりも現場の人が行うことの方が多いです。
「こいつと仕事したい/したくない」という直感的なものが重視されます。
2 転職面接にはどのような服装で行くべきか
男性の転職面接時にはどのような服がよいのでしょうか。
具体的にみてみましょう。
(1) スーツ
上下セットにしましょう。色は、黒、紺、濃いグレーが基本です。
やたら高級なスーツは考えものです。
dodaでは「クリーニング直後のものにしましょう」と言っています。シワに注意です。
新品スーツは仕付けが付いたままになったりしていいないか注意しましょう。
(2) ネクタイ
基本的に必着。派手すぎず、細すぎないものにしましょう。色は、青・濃紺系のものが基本です。
(3) ワイシャツ
白色、薄い青色等の長袖シャツにする。迷ったら白色にしましょう。
ボタンダウンシャツはやめておく(カジュアルな印象を与えてしまう)。
袖ボタンも第一ボタンもすべて留める。
シワ、袖口や襟が汚れていないか注意。
(4) ベルト
黒または暗めの茶色にし、靴の色に合わせるとよりよいです。
(5) 靴
黒または暗めの茶色にしましょう。ストレートチップの無難なものがよいです。
先がとがっているとか、ローファーとかカジュアルなものは避けましょう。
汚れやかかとのすり減りにも気をつけましょう。
靴は目立ちます。
(6) 靴下
dodaは黒色推奨です。紺色でもいいと思います。
白色とか水色とかはやめましょう。
ナイキとかアディダスといったスポーツソックスはだめです。
くるぶしソックスは絶対NGです。
とにかく目立たない無難なものにしましょう。
靴下、スーツのズボンがともに短いと、座ったときに足がみえてしまう情けない状態になってしまうおそれがあります。
ハイソックスだと無難です。
(7) 腕時計
派手すぎないものにしましょう。
dodaでは「腕時計が高級ブランド物の派手なもので、気になった」という不採用理由実例集の記載がありますが、「高級ブランドであっても派手でない無難なもの」であれば大丈夫です。
G-SHOCKやアップルウォッチなどは避けましょう。カジュアルすぎます。
「そんな都合いい腕時計持ってない。じゃあ着けないで行く」も危険です。
「ビジネスパーソンなのに時計も付けていない非常識人」とレッテルを貼られる可能性があるからです。
特にこだわりがなければセイコーやカシオの無難な時計を買いましょう。スポーツタイプだったり盤面が複雑でないものがいいでしょう。
(8) 眼鏡
dodaは、「黒・茶色、シンプルなデザイン」といいます。
眼鏡は印象を大きく変えるので難しいです。
最近は丸型のものをかけている人が増えてきていますが、まだ「ファッショナブル・カジュアル」という印象になってしまいます。
フチなし眼鏡は「冷たい」印象を与えます。
(9) コート
色の指定はないのですが、派手すぎない、カジュアルすぎないものにしましょう。「建物に入る前に脱ぎましょう」というのがdodaの指示です。
しかし、建物に入る前に脱ぐと寒いので、受付前に脱ぐのがいいでしょう。
3 保守的な職種への転職面接の服装の基本
真面目そうな服装で臨みましょう。
保守的な職種では、クリエイティブな働きよりも間違いのない確実な仕事をすることが求められます。採用側はそういう人を求めます。
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