転職では、入社後に即戦力として働くことが期待されます。
これは大いなるプレッシャー。
そして、採用する側は、応募者には中途入社後にビシバシ働いてもらいたいと思って採用活動をしています。
とすれば、採用活動の途中、面接でもプレッシャーは当然かかります。
このプレッシャーと付き合うのはなかなか大変です。
どんなプレッシャーがあり、それにどう立ち向かえばいいのか。
転職者にかけられる即戦力期待プレッシャー
「そんなものは当然できるものと思ってお前を採用した」
転職して入ったの職場の上司にこう言われたことがあります。
「英語のemailの書き方」という社内講座が1500円で安かったので申し込んでいいか聞いたら、上司にこう返答されました。
英文メールは、転職前にもよく書いていたのですが、習ったことはなかったので、体系的に学んでみよう。安いし。と思って上司に聞いたら強烈なカウンターパンチを食らいました。
これくらいは大したことがありません。
実際のところ、中途入社組にかけられる期待はかなり高いです。
大企業で新卒を大量採用する会社は、職場によっては新卒は赤ちゃんのように扱われるのに比べたら大きな差です。
中途組からしたら、そんな小皇帝みたいに育てられた新卒プロパーより出世可能性が低いと思うと嫌になります。 転職先選びは慎重に。
日系企業であれ、外資系企業であれ、転職組への期待度は高いです。
中にいる人からしたら色んな人が色々と思って手ぐすね待ってますよ。
- お手並み拝見。
- 仕事はちゃんとできるの?
- あれやってもらおう。これもやってもらおう。
- 立派な経歴だからできるでしょ。
- あの人は~から来たらしいよ。
- なぜうちに来たんだろうね。
こんな風に品定めするかのように見られるのは多くの人にとっては楽しいものではありません。
「働かせてください!」「ここで働きたいんです!」
と厳しい面接を突破して入社しても、入社後も大変です。
転校生が受けるプレッシャーを転職者は味わうわけです。
職場で多くの人が集められた朝礼の場で自己紹介なんかしたりします。
「転職の自己紹介が嫌だなあ」と思ってる人におすすめの自己紹介方法をおすすめしましょう。
どんな自己紹介がいいか?
とにかく短く中身のない自己紹介で終わらせましょう。
「にゃんがーです。前職は○○社で法務をやっていました。よろしくお願いいたします。」
これで十分です。
なぜか?
聞き手はそんな面白い話を期待していません。短い方がうれしい。
また、初対面の人、それも大人数にウケる話をするのは難しい。
何か中身のある話をしたとしても受け手はすぐに忘れます。具体的な自己紹介は仕事を一緒にするときで問題ありません。
そして何より、「何かいいことを話さねば…!」と思うと自分に過度なプレッシャーをかけることになってよくありません。
自己紹介ごときで自分のメンタルスタミナを消耗するのはもったいない。
自己紹介はさくっと片付けましょう。
自己紹介はさておき、本題は仕事でかかるプレッシャーです。
新しい職場でも、同じ職種なら初日からフルスタートできるだろう、と期待されることもあります。
これは、そう簡単にはいきません。
些細なことも見られます。
ある転職者の話。英語ができるということで採用された。
その転職した人に外国人から電話がかかってきた。
「ハロー」とその転職した人が電話に出ると、周囲はシーンとなって、その人が英語をしゃべるのを聞いていた―。
こんな恐ろしい体験談を聞いたことがあります。
私も転職して数か月して外国人に電話したことがありますが、周りは多分聞き耳を立ててました。その職場で電話で誰かが英語を話しているのを聞いたのは3年間で1回か2回くらいしかありませんでした。
また、職種が同じだったとしても、仕事の進め方は職場によってかなり違い、それに苦労もします。上司や同僚の流儀や好みの問題もあります。
大学生のときの飲食店のホールスタッフのアルバイトで、2店目で「水の入れ方が違う!」とケチつけられたのを思い出しました。
仕事で成果を出すことを求められつつ、細かな手続き等にも精通していかないといけません。
社内調整はどこも重要です。
社内の一緒に働く人達とゼロから人間関係を築いていかないといけません。
そうした苦労が転職先でわかってもらえるかというと、新卒に比べると転職者への配慮の方が弱いです。
転職者はなかなか大変です。
転職をしようか考えるなら、この転職者にかかる即戦力期待プレッシャーを考慮に入れるべきです。
転職者だらけの会社ならいいですが、中途採用に慣れていない職場もあります。
どういう職場なのかよく検討が必要です。
中途採用面接でのプレッシャー
採用企業は高い期待を持って中途採用をしようとしています。
そうすると、必然面接も「こいつは大丈夫か?」と厳しいものになります。
圧迫面接をするというわけではありません。
物腰は穏やかでも、厳しく選別されるということです。
鈍感な応募者でない限り、求人票に「Must」とか「求められるスキル・資質」とかに、どわーっと、あれこれ書いてあれば、「こんな全部持ってないよ・・」と不安に思うわけです。
私も数多くの求人票を見て、「こんなやったことないの即戦力でハイレベルでやれなんて無理です」と転職エージェントに対して応募を断ってきました。
求人に応募するというのは、相手のプレッシャーを承知で、内定をもらうために自分をアピールするということですので、自分の売り込みが好きな人でない限り、ストレスになります。
▼そんなプレッシャーをかけてくる採用企業とうまくつきあうための心理学。
そして、プレッシャーをかけてくるのは、採用企業だけではありません。
なんと転職エージェントもプレッシャーをかけてきます。
- 応募しない理由なんてあるの?
- 応募するならここくらいしかないですけどね
- 早く応募した方がいいですよ
- この企業への転職はあなたにとっていいと思います
転職エージェントは、応募者が入社してはじめて売上が上がります。したがって、なんとしても転職させようとしてきます。
そういう商売だから仕方ない。割り切って付き合うしかありません。
企業、転職エージェント以外にも実はプレッシャー源はあります。
家族や友人などです。
同期の友人がいい企業で高い給料で充実してると思ったら引け目を感じるでしょう。
また、転職で大成功した知り合いの話を聞けば、羨ましくなります。
家族が「もっといいところないの?」とプレッシャーをかけてくるかもしれません。
転職は、周囲からプレッシャーをかけられるし、うまくいくことばかりではなく、辛い活動です。
転職プレッシャーに立ち向かうには
転職プレッシャーにどう対応すればいいのか?
一番効果的なのが、「転職、転職活動をしない」です。
間違いない。
「とりあえず転職検討してみるべき」なんていいかげんなアドバイスを鵜呑みにしてはダメです。
今の職場で満足なら転職する必要はない。検討するのも疲れる。
転職する気がない人に「転職エージェントに面談したり職務経歴書を準備しておくべき」という助言は、結婚に満足してる既婚者に「結婚相談所に登録すべき」とアドバイスするようなものです。
転職で自分の市場価値を知る必要はない – 転職キャリ…https://t.co/eweXxCGMtF— にゃんがー@外資弁護士サラリーマン (@Nyanger_b) August 16, 2020
また、転職活動を始めてみたものの、興味がない企業であれば、即座に「ノー」と答え、無理に泥沼転職活動に陥るのを避けるべきです。
そうはいっても、転職活動をしようと心に決める人もたくさんいます。
そんな人は、プレッシャーはあるものと理解して受け入れるしかありません。
転職にはプレッシャーがつきものと考え、それにどう対応するかが大事です。
転職エージェントの中には、個々人のメンタルや考え方といった個別具体的な事情をあまり考えない人もいます。
転職エージェントを起用する際には、自分の心配ごとを話してそれに理解を示してくれる相性のよい人を選ぶのがよいです。
転職活動が円滑にいきます。
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] ③ 転職で発生するプレッシャー | 面接と入社後の即戦力期待 […]
[…] 転職で発生するプレッシャーをみくびってはいけません。 […]