当ブログもついに3周年を迎えました。
細々とこれまでやってこれたのは顔は見えないまでも当ブログを訪れて記事を読んでくれる方が励みになっているのは間違いありません。
転職キャリアルールの2021年
2021年中の大きなイベントは、東京オリンピックやリアル二刀流ではなく、当ブログの大再編です。
夏場にブログリニューアル&本ブログについてのお問い合わせという記事にてお知らせしたとおり、当ブログデザインを刷新しました。
それに伴い、当ブログから仕事や転職には関わらないカテゴリーの記事を分離独立させてSnowball Fortuneという兄弟ブログを立ち上げました。
Snowball Fortuneの方はまだまだ未開拓な状態ですが、こちらも徐々に整備していこうと思います。
今後は、週に1記事を当ブログかSnowball Fortuneのどちらかに投稿するようにしようかなと考えています。
仕事や転職について書くこともそれなりにたくさんありますが、興味関心はそれ以外にもあるので、仕事や転職以外でもよい仕入をしてパワーアップをはかりたいと思います。
2021年の人気記事
2021年1月から11月までの期間でよく読まれた記事のトップ5です。
1位 ダメ出しばかりする上司は無能 | 「フィードバックだ」と偉そうに言われても | 転職キャリアルール (career-rule.com)
2位 転職中途採用組は日系大企業で出世できない可能性が高い | 転職キャリアルール (career-rule.com)
3位 カジュアル面談はその後の選考に影響する【体験談】 | 転職キャリアルール (career-rule.com)
4位 仕事ストレスは裁量の乏しさに由来するので転職でも注意すべき | 転職キャリアルール (career-rule.com)
5位 大企業の無能社員はなぜ偉そうなのか | 大企業病に罹って傲慢になる | 転職キャリアルール (career-rule.com)
以下上位3位の記事についてコメントします。
1位 ダメ出しばかりする上司は無能 | 「フィードバックだ」と偉そうに言われても | 転職キャリアルール (career-rule.com)
サラリーマンが上司から受けるご意見に対してどう思っているかが人気に反映された感のある記事タイトルです。
この記事で主に言いたかったのは「上司 無能」ということよりも、「フィードバック」と言っていれば全て正当化されるわけではないということです。
きれいでそれらしい表現(”フィードバック”)で包んでいれば中身がよくなるわけではありません。
まずいケーキを高級菓子店の豪華な包装でくるんだっておいしくはならない。まずいものはまずい。
それと同じで、ダメコメントを上から目線で「フィードバックだ」と伝えても、ダメコメントには変わらない。
そんな内容の記事です。
ハーバードビジネスレビューの記事を読んで、「考えてみると、”フィードバック=善なるもの”という思い込みが激しい気がするな」と思って書いた記事でした。
2位 転職中途採用組は日系大企業で出世できない可能性が高い | 転職キャリアルール (career-rule.com)
2019年4月の記事ですが、じわじわ人気が出てきて2021年に年間2位を獲得するに至りました。
日系大企業に転職してみて「え、オレってもしかしてこの会社で出世できないの?」と思った人の共感を集めたのが理由だと思われます。
3位 カジュアル面談はその後の選考に影響する【体験談】 | 転職キャリアルール (career-rule.com)
これは予想外のランクインでした。
カジュアル面談ってそんなに関心を集めるのか。
それともカジュアル面談はそんなに関心を集めないから、他にライバル記事がなくて当ブログにやってきたのか。
カジュアル面談について思うのは、「カジュアル」だと思ってるのは採用側の人だけだからな!
応募する方はちっともカジュアルだと思ってないぞ。
もし「え?カジュアル面談ってカジュアルじゃないの?」って思ってる求職者がいたら、転職レベルが低いから当ブログをよく読むべきです。
2021年のにゃんがーお気に入りの記事
特によく読まれているわけではないですが、自分で気に入っている2021年の当ブログの記事を紹介します。
S&P500とMSCIコクサイ どっちがいい先進国株式インデックスなのか | Snowball Fortune
これは当ブログではなく、兄弟ブログであるSnowball Fortuneに掲載した記事です。
デビッド・F・スウェンセンの『イェール大学流資産形成術』(パンローリング、2021年1月)を読んでポートフォリオ回転率が気になって色々調べて書いた記事です。
コストの面からS&P500とMSCIコクサイのどちらが先進国株式インデックスファンドのベンチマークとして優れているかを検証した記事です。
よくある比較記事だと「S&P500とは、構成銘柄は、パフォーマンスは、、」と通り一遍等のつまらない説明が多いので、そうした説明は省略して回転率と税金コストに論点を絞り、スウェンセンらプロ投資家の書籍を引用しつつ、三菱UFJ国際投信に問い合わせて質問して得たコメント内容も盛り込むという実に贅沢な内容です。
結論も書いてあって実に優良な記事です(自画自賛)。
社会の役に立つ仕事がしたいという志望動機を持つ者は社会の役立たず | 転職キャリアルール (career-rule.com)
あまり人気がない記事ですが、足元が見えていない意識高い系の人に言って聞かせてやりたい(そういう人は特に聞く耳をもたなさそうですが)内容が書かれています。
「視座を高く」
「本質」
こんなような抽象度が高い言葉を連呼してる人危ないですよ。
抽象度も視座も高すぎて雲を突き抜けfly awayしてしまうくらいぶっ飛んでます。
という超高度飛行運転をしてる人を諫めたい!ということで、ジョン・フォン・ノイマンの無責任論に立脚してアダム・スミスの国富論で肉付けするという実に高い視座で書かれた記事なのです。
聞き上手が転職面接を通過する | 傾聴力を身につけよ | 転職キャリアルール (career-rule.com)
最後は、保存版の仕事術の記事です。
「聞く」テクニックをまとめた記事です。
「転職面接」と銘打ってますが、転職面接の場面を念頭にはおいているものの、参考にした書籍は転職本ではない本ですので、転職面接以外の場面でも当然使えます。
自分でも忘れずにたまに読み返せるようここで再度紹介しておきます。
時々読み返して実践しよう。
そうすることで自分の傾聴力、コミュニケーション力がアップする。
そうやって自分の役に立つようにお役立ち知識を保存する目的も当ブログは持っています。
「キャリア」について
最近は「キャリア」という用語を避けるようになってきました。
ありきたりで抽象的なキャリア論を語る人が多く、嫌気がさしてきています。
人の人生や働き方は千差万別です。
その中で一般的な万人に共通するようなキャリア論を確立するのはほぼ不可能です。
有名大学を出て、有名企業に入って朝から晩まで働き、出世をして高い給料をもらう。
そんなのをスタンダードにしてどうする。と思っています。
「キャリア」という言葉が嫌いになりつつあるのは、Twitterのせいかもしれません。
私もこのブログで好き勝手書いてますが(ブログは主観が書かれているからいいのです)、ツイッター上はもっとひどい。根拠が不合理すぎる。
「根拠は、オレ」
みたいなのが目につきます。
私の確証バイアスが多いに発動しているのかもしれないですが、ろくな意見はあまりありません。
みんな自分の見たものが全てだと信じ込み、自分の思い込みこそ真理だと信じています。
色んな人の思い込みの多数説が「常識」であって、仕事や転職においてはキャリア論という名のみんなに共通する思い込みの集合体が作られます。
根拠薄弱ないいかげんな多くの人の思い込みの集まりにすぎない「キャリア」を自分のキャリアの基準にしてうまくいくのか?
全然うまくいかないと考えています。
他人と自分は置かれた状況が違いすぎます。
「正しいキャリア」を歩もうとしてあるべき世間のキャリア論を研究するよりも、自分と周囲の環境を考慮してオーダーメイドで世界で1つだけの働き方を模索する方がずっといい。
当ブログのタイトルは「転職キャリアルール」です。「キャリア」という用語が入っているのは嫌なのですが、今のところ変える気はないです。
転職だけにすると範囲が狭くなってしまい、仕事や仕事人生一般も含めるという範囲を広げる意味でキャリアという言葉を付け足したのであって、一般的なキャリア原則を定立しようという野心が現れたタイトルではありません。
転職エージェントの役割についての考えの変化:コンサルから紹介屋
「キャリア」という言葉は、個々人の具体性を吹っ飛ばしてしまう危険な用語です。
ぼやっとしたそれっぽいカタカナは、中身が空っぽでも使ってる人達は何かわかったような気になります。
キャリアはまさにそれです。
そんなキャリア論を大いに語るのは、転職エージェントです。
私は、かつては転職エージェントは相談相手として適任のキャリアコンサルタントだと考えていました。
そのため、当ブログの過去の記事は、転職エージェントに相談しましょうという論調のものが多いです。
しかし、最近は転職エージェントのアドバイスはひどいものが多いという悲観論者になってきました。
キャリアを語る転職エージェントは、自分のことでない他人の「キャリア」について上から目線であれこれ論評する種族です。
あんたに何がわかる。
20代そこそこで仕事も転職もほとんどやったことない人でも「アドバイス」だと?!
年齢の問題か?
いや、40代50代の転職エージェントだってひどい。
何万人面談してきたからなんだというのか。
面談して何がわかる。
転職希望者の仕事がわかる立場にないだろ!そんなわかったような顔するな!!
と転職エージェントに対して不信感を持っています。
なんかみんな「私はわかってます」「相談に乗りましょう」みたいなこと言ってくるんですよね。
転職エージェントは、キャリアの相談相手としては不適任です。
役に立つこと言ってくれた人はほとんどいません。
人によっては「あの転職エージェントのアドバイスはよかった」という転職者もいるでしょう。
それは「あの占い師の言っていたことが当たった」というのと同じ理屈でいいアドバイスをもらったことになるんだと思います。
転職エージェントは、いかにもそれらしい漠然かつ広範なキャリア論を説けば、後は勝手に求職者が自分に合うように解釈してくれます。
「自分の強みが発揮できる職場に行くべきだ」とか。
転職エージェントは、何十人、何百人と面談するわけなので、全員にそんな感じの漠然・広範キャリアアドバイスをしていれば、そのうちの何人かには突き刺さって「ありがとうございます!○○さんのアドバイスのおかげでよい転職ができました!」という転職者が現れます。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。それっぽいキャリア論説きまくれば誰かが信じてくれる。
しかし、そしたら転職エージェントには近づいたらダメなのか?
あれは有害な職業なのだろうか?
そうではないはずだ。
転職のときに転職エージェントがいないと困る。
何が困るって、仕事を紹介してくれる人がいなくなる。
また、企業と折衝してくれると助かる。
そう思うと、転職エージェントの真の価値は「紹介」にある。
転職エージェントは紹介屋なのであって、キャリアアドバイスとかは余計な機能であって、転職エージェントも求職者もその余計な機能に比重を置きすぎない方がいいと考えています。
そんな役割のあり方については以下で書きました。
キャリアについて誰かに相談したいという気持ちは非常によくわかります。
転職エージェントが適任に思えます。
CMやったり電車の広告に「キャリア相談」的な言葉はちりばめられています。
しかし、それは転職エージェントのありがたみを高める装飾であって信じてはいけません。
辛いかもしれないですが、安易に何も知らない占い師ことキャリアアドバイザーに助言を求めるよりも自分で考えた方が良い結果になると思います。
なんでかと言えば、何も知らない偉そうな評論家の意見なんかノイズだからです。雑音ですよ。
真摯なアドバイザーなら、よく知らない他人の人生に関わる事柄についてむやみに「こうすべきです」などと助言できないはずです。
中にはよいアドバイザーもいるかもしれません。
しかし、アドバイスをもらうなら、そのアドバイザーが適切なアドバイスをしうる知識があるのか、自分の仕事への理解はあるのか、自分はこの人に十分な情報を提供したのか、そのアドバイザーのアドバイスの根拠は何か、それは合理的かといったことをよく考えないといけません。
こうした問いに明確に答えられるなら、そのアドバイスは役に立つ可能性があります。
当ブログを真面目に読む人であれば、自分の仕事人生について「どうでもいいや」とは思っていないはずです。
転職エージェントの意見について、良いこと言われたとしても、それについてよく考えるべきです。
2022年/目的手段論
新年になって「今年こそはこれをやるぞ!」というのは特にありません。
やるべきことがあれば新年を待たずに始めます。
そんなこともあって新年の抱負も毎年ありません。
最近は日々の生活をよくするために「目的は手段である」という目的手段論を一人で唱えています。
「~しなければ意味がない」とか「何がしたいのかを明らかにすべき」という目的至上主義には最近懐疑的です。
最終的に何かしなければ意味がないとしたら、人の一生はほぼ意味がありません。いつかは100%死ぬからです。死ねば全てなくなる。
目的至上主義者には死後も残るような業績を残せるかどうかが重要なのでしょうか。
そんな死後名前が残る人はほとんどいませんし、それこそ名前が後世に残って何か意味があるのか問いたいです。
何か壮大な目標を持つのは大変けっこうなことだと思うのですが、それよりも足元の日々を楽しく充実したものにする方が重要だと思います。
じゃあ目的なんかいらんのかというと、日々を充実させるために目的があるのはいいなあと思います。
目的なくなんとなく日々「やることない。。」と思いながら過ごすのは充実度が下がります。
日々を充実して過ごすために、手段として目的を持つのがいいように思っています。
目を血走らせて目的こそ全てと突っ走るよりも、目的をうまく使って日々をうまく過ごす方がよいなあと最近考えています。これが目的手段論です。
2022年はこの新理論をもとによい毎日を過ごせたらなあと思います。
当ブログをお読みの皆様にもよい年末と2022年が訪れますように。
新年最初の月曜日である1月3日は新記事を投稿せず、2022年1月10日が最初の投稿日になる予定です。
来年もよろしくお願いいたします。
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